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2009年12月17日

帰宅後数日経って

雨の中を女体山に登り、結願し、岡山に戻った。イルミネーションの駅で大きなザックと金剛杖は何か笑えた。
荷物を計るとやはり20キロを越えていた。
横峯で出会った山に入ると言っていた坊さんは
「君はそうやって背負って生きて行くんだね」
と言っていた。
遍路はよく捨てる旅だと言われる。確かに背負えないものは捨てた方が良いだろう。捨てるのは簡単だ。しかし、これ位は問題ないと、背負い歩くことも意味があるのではないだろうか。「だって男の子なんだもん」
翌日、縁があって岡山をゆっくり観光することが出来た。
記憶の片隅にあった。ミニ八十八ヶ所にも行けた。短い距離に寺の名前が刻まれた石碑が建っており、それを廻る。30分も掛からない。
「ここで寝たな〜」
「ここで出会った人からの接待はありがたかった〜」
「ここで叱られた〜」
色々思い出される。讃岐から海を渡って30キロ程内陸の地にも空海信仰はあった。旅に出る前では何かあるな〜程度だったものが見える様になっていた。ひょっとしたらここの記憶が僕を歩かせたのかもしれない。
昔の人は人間を「機」の字で現していた。「機」は機織り機のこと。縦糸と横糸が交わり布で出来上がっていく。縦糸は歴史。横糸は同じ時間の世界。交わる所が人間。
遍路道も過去多くの人が歩いたから道が出来、これからも多くの人が歩くだろう。その道を整備し接待をして歩き遍路を支えてくれる人々が沢山いた。その人達の交わる所で僕は歩かせてもらえた。具体的な形で「機」が解った。人と人が会うことを「機会」。人の微妙な心待ちを「機微」。只のチャンスや心の変化ではない。やっぱり信仰は解らないが想いは解る様な気がする。



一応これが最後の更新になります。寒さに慣れたかもと言いながら、コタツの中で更新中。足はまだ痛い。白地に赤で書かれた小さな看板ににやたら目が行きます。カーブミラーや電信柱の目線の高さ辺りを見てしまいます。主食だったチョコレートが大好きに成りました。車の運転は少し慣れてきました。


本当に少数の人に向けて書いていた説明不足のblogを読んでくださった皆様ありがとうございました。
またナチュラムというアウトドアショップのblogにも関わらず、なんの道具やアウトドア情報もないblogをナチュラムから読んでくださった皆様ありがとうございました。


旅で出会った人、ネットで繋がった人、面白い旅になりました。ありがとう。


四国ありがとう。


僕はヤッピーな旅が出来た。
ただそれだけ。


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この記事へのコメント
sumi さん、

全部読ませてもらいました。非常に楽しく興味深い文章で、自分が歩いている気分にもなり、いろいろ勉強にもなりました。

まず最初に感心したのは、20キロもの荷を担いで、1日に30キロも歩くこと。若いとはいえ、なかなかできるものではありません。いやぁ、スゴイぃ。

20キロの荷と言えば、私も学生の頃スカイダイビングをやりましたが、当時の日本ではそれようのパラシュートもなく、米軍払い下げの非常用シュートを改造して使いましたが、主傘と予備傘で20キロ。あれを担いで1日中歩くなんて、考えたくもありません。^^

どちらにしても、私の歳ではもうできないと思いますが、野宿主体のお遍路、やっぱり人生自体のチャレンジのような気がするし、夢にだけでも見させてもらいます。
Posted by エドッコ at 2009年12月21日 05:44
>エドッコさん

最後まで読んで頂いてありがとうございます。
初日は背負って立っているだけで一苦労でした。
荷物の重さには慣れてくると言われますが最後まで足は痛かったです…

巡礼の移動手段で甲乙を付けたがる人もいますが、苦労してるから偉いってこともないと思います。僕は最後まで愚痴ってましたから〜
よき遍路を〜
御安全に。
Posted by sumi at 2009年12月25日 16:02
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