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2009年11月29日

五十二番〜五十三番

今朝は曇り。新調した靴を履き出立。少しソールが固めのモノを選んだ為足への負担が気になる。
思った通り少し歩きにくい。ショックがそのまま足に伝わって来る感じがする。初日二日目の様なペースで歩く。次の札所までそう距離はないが午前中一杯かかって到着した。
最初の参門から本堂まで500メートルあり、更に気分が萎える。早々に納経を済ませ次の札所へ。
五十三番にはマリア像があった。隠れキリシタンのものらしい。
若い歩き遍路のお兄ちゃんが地元のおじいちゃんと話をしている。このお兄ちゃんとはまた会うことになる。
五十三番を出立し北上する。海が見えた。中国人の留学生が
「日本にも大きい河あるが」
と言った海。そう。瀬戸内海。
「私は帰ってきた」
そんな言葉が口から溢れた。風景も匂いも太平洋とは違う。波は穏やか。海草の匂い。
少し足は軽くなる。しかしそれも長くは続かない。瀬戸内海に出た途端急に冷えてきた。もう今日は歩きたくない。安宿を探してチェックイン。
この宿はユースホステルと言うらしい。アンノン族が流行ったころ、「自分探し」が出始めた時代、日本に大学生という有閑階層が現れ始めた時代に多くの人が利用したらしい。なんだかんだ言って70年代から日本は変わってない様だ。
チェックインを済ませ荷物を整理しているとお寺でおじいちゃんと話し込んでいたお兄ちゃんがやってきた。お兄ちゃんも泊まるらしい。
近所に温泉があるからと宿主がお兄ちゃんと僕を連れて行ってくれた。
塩味の温泉だった。露天風呂は海に沈む夕日が見えるらしいが今日は生憎の曇り。
脱衣場に戻り身体を冷やしているとお父さんと3歳の男の子、1歳過ぎの女の子が体重計に乗りながら会話をしていた。
お父さんが体重計に乗ってる男の子に
「飯食わないから体重へるんや」
今度は女の子が乗る。
「お前も食べないからへるんや〜お父さんはどうやろな〜」
とお父さんに交代。
「わっ!痩せてる」
ここで男の子が
「じゃお母さんも減ってる?」
「お母さんは減ってない!」
お父さんの返事は即答だった。家族皆減ってたからお母さんもって思うのだろう。よほど自信があるのかお父さんの声は真っ直ぐだった。
休憩所で同宿のお兄ちゃんと合流。
「おじいちゃんと話し込んでたね」
「あの後何か憑いてるからってお祓いしてくれましたよ」
「はぁはぁ〜」
言葉はキツイかもしれないが僕は若干この旅での「超自然的力」ってのに厭々している。「超自然的力」を持ち出せば話は丸く修まると同時に横滑りもする。根っ子に近づけない。しかしこの「力」のおかげで四国を廻れているのも厳然とした事実だ。難しい。スケベ心でいいとこ取りにならない様に気を付けて考えていこう。
宿に戻り食事を頂いて今日は終わり。
明日は今治か。


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