2009年11月07日
三十一番〜三十三番


歩き始めて直ぐにコスモス畑があった。一面ピンク色。それを眺めながら歩く。昨日に引き続き荷物が重く感じる。休憩が多くなる。視線が下向きになり、標識を見落とす。道を間違えた。大回りをして三十一番へ。
お経を唱えていると、一緒に焼山寺を登ったおじいちゃんがいた。
「縁がありますね〜」
「大分先を行ってると思ってた。」
「はぁはぁ〜ゆっくり歩いてます〜」
前にもしたやり取りをした。
おじいちゃんは区切り打ちで今日が最終日らしい。
「もう会うこともないね」「お元気で」
とお互い声をかけて別れた。
「元気で」
と言う挨拶はなにか淋しい。
三十二番までの道中、どうしても荷物が肩に食い込むので少しでも軽くしようと頂いたミカンを三つ全て食べた。美味い。ミカンが美味いなんて給食の冷凍ミカン以来だ。一緒に給食を囲んだ皆はどうしているだろうか。
無事に三十二番も到着し、お経をあげ納経へ。納経所には何冊か本が並べてあった。背表紙が並んでいると見てしまう性なので当然見る。読んだことのある著者が原作をしている漫画があって結局最後読んでしまった。
読み終えて出発。三十三番を目指す。この道中は渡船がある。五分たらずの船旅であるが、この旅初の乗り物である。乗り物に乗るのは何日ぶりだろうか。CO2だなんだ言われても、乗り物はやっぱり楽しさを本質的にもっている。
対岸に着き少し歩くと三十三番。今日はここまで。